安全で、苦痛の少ない検査です。エックス線検査、CT検査、MRI検査、超音波検査と同様に画像から病気の有無や治療の効果の判定などに役立てる検査法です。しかし、この検査は他の検査と異なり、臓器の働き(機能情報)を診ることができ、生理学的な生態情報を画像として定量的に表示することもできます。 検査に用いる薬は極微量の放射性同位元素が含まれていますが、副作用はほとんどありません。また、検査を受ける本人自身や周りの人への影響について心配ありません。胸や胃のエックス線検査と同程度の放射線の量ですので安心して検査をうけることができます。
心筋シンチ
心臓を動かす筋肉(心筋)の形や働き具合を調べる検査です。
運動して心筋の血液の流れ具合を見て虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)について調べたり、エネルギーの代謝をみたり、交感神経の働きをみたり、心筋症などの心筋の状態を調べます。
脳血流シンチ
脳の各部における血流状態や脳の働きをもるための検査です。
脳の形態をみるCTやMRIではとらえられない脳梗塞など早期の脳血管障害や脳神経細胞の機能低下が原因となるてんかんや痴呆など調べます。
これらの病気では脳の形態の変化がない部位で脳血流が低下することが多く、病状の評価や治療効果の判定にも役立ちます。
骨シンチ
骨の形には変化がみられない病変や骨折などを写し出すことができ、病変部位がどこかわからないとき全身を検査して探すことができます。
骨の炎症や骨折などの病変の程度を調べます。
半年から1年ごとに骨疾患での治療効果の程度や病気の進行具合を調べます。
その他の検査
Q:RI検査で受ける放射線の量は?
A:私たちの身の回りにも放射線が存在します。1年間にこれらの自然界からあびる放射線の量を1とすると、1回のRI検査ではその1/5~5倍くらいです。
Q:検査に痛みはありますか?
A:頭を固定して、両腕をあげる検査もありますが、痛みがあるのは注射するときだけです。
心臓の検査で止まっている自転車をこいだりして負荷をかけることがありますが検査中は専門医師がいるので安心です。
Q:からだに害はありませんか?
A:検査で使う薬(放射性医薬品)の放射能は極微量で、放射線による障害が起きることはありません。そして時間とともに少なくなる性質(ほとんどの薬が6時間で半分になります)を持っています。また、一部は体内で代謝されて体の外に排出されます。副作用もごくまれにあったりしますが大部分が軽度なものです。
Q:この検査で何がわかるのですか?
A:代表的な検査として、心臓や脳への血液の流れがわかります。この検査ではCT検査やMRI検査と違ってからだの臓器の形をみるよりも血液の流れや働きを主にみます。病気によってはこの検査でしかわからないものもあります。
Q:検査時間はどれくらいですか?
A:ほとんどの検査が30分程度で終わりますが、長い検査では1時間程度かかります。
検査の種類によって薬を投与(ほとんどが静脈注射)してから検査までの時間が異なりますが早い検査は直後(腎動態シンチ)からで遅いのになると2日後(Gaシンチ)とか7日後(副腎皮質シンチ)になります。また、1日に2回検査(心筋シンチ、副甲状腺シンチ)を行ったり、2日続けて検査(副腎髄質シンチ、脳槽シンチ)を行ったりすることもあります。
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